社会保険労務士試験科目別攻略法 その8:厚生年金保険法
厚生年金保険とは、公的年金制度の2階部分に該当する年金制度で、企業に勤める会社員などが被保険者になるもの。
保険料(事業主と被保険者が負担)は報酬に応じて負担する額が異なり、支給をうけることができる年金額も加入期間と支払った保険料により異なる。従って、年金の計算方法が国民年金に比べ複雑になっている。ここが厚生年金保険を不得意とする人が多い原因だ。
年金の給付を受けることができる保険事故については国民年金と同様で、老齢・障害・死亡となっている。【厚生年金保険法:学習のポイント】
1.全体像の把握する厚生年金保険の全体像を把握するためには、まず健康保険法と国民年金法を理解しておく必要がある。この3科目については共通事項や関連事項が多いので、復習の際はまとめて一気に復習すれば理解が深まる。
ちなみに、復習する場合は、関連する法律ごとに区切って行う方が効率的だ。
おおまかに分類すると次のようになる。
a.労働基準法+労働安全衛生法
b.労働者災害補償保険法+雇用保険法+労働保険徴収法c.健康保険法+国民年金法+厚生年金保険法
2.年金給付の経過措置老齢厚生年金、障害厚生年金、遺族厚生年金ともに原則の計算方法はそんなに複雑でなく計算式を理解し覚えてしまうとそれほど困難でもない。
しかし、年金制度は改正が重ねられているので、その度に経過措置があり、その部分が複雑になっていることが多いのだ。そして経過措置は、2回の大改正のあった年である昭和36年(国民年金法施行)と昭和61年(年金制度大改正)を基点として行なわれているので、この2つの改正年を頭にいれてテキストを読み込み、過去問や問題集で理解度を確かめながら学習をすすめると効率的だ。
3.在職老齢年金在職老齢年金制度は老齢厚生年金の支給を受けることができる人でも、働いて給与をもらっている人については一定の割合で年金が減額される制度だ。
計算式が複雑で、雇用保険法の高年齢雇用継続給付を受けることができる場合は更に減額されるので、頭で理解したつもりになるのではなく、実際に計算してみてその過程を理解しなければならない。計算問題が出題される可能性もあるので、計算練習も欠かせない。
4.厚生年金基金厚生年金基金は厚生年金保険法に定められていて、実際は公的年金制度の3階部分(企業年金)に該当する。
厚生年金基金は厚生年金保険料の一部(免除保険料)を独自に運用して、老齢厚生年金に上乗せして年金を支給するのだ。ただし、障害や死亡に関する給付はない。保険者は、健康保険法の健康保険組合と同じように、民営の機関(性格は公法人)だ。
過去問でも出題されている箇所なので、ここもしっかり社会保険労務士受験用テキストで押さえておく必要のある箇所だ。